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なぜ僕は傘屋になったのか?(2)

そんなある日。
4月の末のことです。気分はもうすっかりゴールデンウィ―クで、僕は仲の良い友人たち数人と、お酒を飲みながらドンチャン騒ぎをしていました。
そんな中、ライターである友人のひとりとある話題で盛り上がっているうちに、僕の背中に「ビビッ」と電流が走ったのです。
大袈裟な言い方じゃなく、まさにゾクゾクした瞬間でした。

ビールジョッキ片手に雑談を交わし、ある話題に話が及んだ、まさにその瞬間!
僕の頭の中で、ビジネスアイデアが「パッ」と閃きました。それは、あたかも天啓のように。

僕は居てもたってもいられず、会話の途中で椅子を蹴飛ばし、一目散で店を後に・・・というのはウソですが、とにかくしばらくは興奮で気もそぞろ。
それからしばらくして友人たちと別れ、僕はすぐに事務所に戻りました。深夜2時でしたが、そのとき生まれたアイデアを1冊のノートに無我夢中で書きなぐっていきました。

では、その話題とは? そのアイデアとはいったい何だったのか?

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なぜ僕は傘屋になったのか?(1)

僕は保険屋でした。いや、「でした」という言い方は正しくありません。
今も保険屋だからです。

そんな僕がなぜ傘屋になったのか?
お話させてください。

今から5年前のことです。
僕、田中正博は大学を卒業後、大手国内生保に就職。
その後、会社の合併を機に、外資系生保へと転職した末、保険代理店として独立しました。

それまでサラリーマンだった僕には何もありませんでした。
お金も、人脈も、もちろん商売の経験もありません。まったくのゼロからのスタート。

徒手空拳という言葉がありますが、まさにそのとおり。
この先もサラリーマンとして働くことに漠然とした不安を覚え、「えいや!」と勢いまかせで会社をはじめてしまったのです。

そんな有様でしたから、創業当初は苦労の連続でした。
ここでその苦労話の詳細を語ろうとは思いませんが、当時は「倒産」の二文字がアタマの中から離れず、「このままではオレは発狂してしまうのでは・・・」と本気で心配になったくらいです。

それほど悩み苦しむ毎日でした。

ところが、ひょんなことがきっかけで転機が訪れます。
日々倒産の恐怖と闘いながら、それでも歯を食いしばって試行錯誤を繰り返すうちに、僕は電話とダイレクトメールを使って、保険を高確率でセールスする方法を発見したのです。

 

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