「盗まれないエコ傘」の秘密
ちょっと前のことです。
いつもお世話になっている中山マコト先生が僕の傘に「盗まれないエコ傘」というキャッチコピーをつけてくれました。
なるほど!
さすがです。
そんなわけで、今日はこのキャッチコピーについて説明しようと思う。
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ECOについて
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傘を作るにあたって、僕は次のことを少し真剣に考えた。
そもそも「ECO」って何なのか?
自分にとっての「不要」を誰かの「必要」にする。
一般的には、リサイクルやリユースといった考え方が広く知られている。
けれど、本当にそれが「ECO」なのか?
「だって、そうした考えは、資源(モノ)の有効活用にフォーカスしただけで、結局は壊れたら捨てるんでしょ」
なんてふと素朴な疑問を抱いたからだ。
例えば、ビニール傘の「無料貸し出しサービス」である。
エコの観点から、不要なビニール傘を引き取って、駅や店舗にて無料で貸し出すサービスを行っているプロジェクトがある。
「善意の傘」
とても素晴らしいアイデアだ!
でも、でも、である。
このビニール傘は壊れたらどうなるのだろう?
そもそもこのプロジェクトでゴミの総量は減るのだろうか?
残念ながら僕はそうはならないと思っている。
結局は、貸し傘のビニール傘は壊れたら廃棄されると考えるからだ。まさか、修理して使い続けることはしないだろう。
そうなると当然、壊れたビニール傘の行く末はゴミということになる。
(ちなみに、ビニール傘はリサイクルの難しい粗大ゴミです)
だから、非難を恐れず、うがった見方をすると、結局それは本当の「エコ発想」ではなくて、ゴミになる時期を遅らせているに過ぎないのではだろうか・・・
そんな疑問を抱かずにはいられないのである。
だとすれば、本当の「ECO」とは何なのだろう?
僕はこう思う。
つまりは、モノを捨てないことである。
では、どうして人はモノを簡単に捨てるのか?
愛着がないからだ。人はモノに愛着があれば簡単に捨てることはできない。学生時代の思い出のモノを今でも大事に持っているように・・・。
そこで傘を作るにあたって僕が行き当たったのがこれだ!
「末永く使ってもらえる工夫」
そのためには、まず「良いモノ」を作ること。
そして、「良いモノ」を末永く使ってもらえるサービスを提供すること。
これがマストだと考えた。
けっきょくのところ僕はこう思っている。
「良いモノ」とは良質な「素材」と優れた「技術」からしか生まれない。だから「素材」と「技術」にはこだわり抜いた。おかげで商品の完成まで8ヶ月も要したほどだ。
また、「末永く使ってもらう」ために赤字覚悟で「永久保証」もつけることにした。修理代金が購入価格を上回れば「捨てる」という選択肢になるかもしれない。けれど、修理代金が無償であれば
その選択肢は減るはずだ、と考えたからである。
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「盗まれない傘」とは?
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正直、僕の傘は市販の傘と比べて高い。価格だけみれば、高級品の部類に入るだろう。だから、ひょっとすると、ユーザーの中にはこんな不安が生まれるかもしれない。
「せっかく買ったのに盗まれたらどうしよう・・・」
けれど、その不安を僕の傘は図らずも解決してくれる。
開発当初には、まったく念頭になかったのだが、うれしい誤算の産物である。
では、なぜ僕の傘は盗まれないのか?
なぜなら僕の傘はパーツが分解できるからだ。僕の傘は、傘を3つのパーツに分けて、それらを組み合わせて選んでもらうのが特徴である。
そして、この特徴が「盗難防止」にも一役買ってくれるのだ。もしも盗難が心配なら、3つのパーツのうち手元(持ち手部分)を取り外して自分で持っておけばいいからである。
いくら良い傘でも不完全な状態の傘を盗もうとする人はいないだろう。ましてやその傘は「手元(持ち手)」がない状態である。ぶっちゃけ、持って歩けない・・・
それだけじゃない。
「置き忘れ防止」にも役に立つ。例えば、お店などで「手元(持ち手)」を外して持っていれば、帰り際に「あ、傘忘れた!」なんて失敗も防げるからである。
そんなわけで、僕の傘はその構造上、図らずも「盗難防止」「置き忘れ防止」措置がついた傘になったのである。
以上が「盗まれないエコ傘」の説明である。
「盗まれない、置き忘れない、エコ傘」
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