「純日本製」という、こだわり
今日は暑苦しいことを書きます。
退屈な内容かもしれないですから興味のない方は読み飛ばしてください。
いきなりですけど、僕は「Made in japan」にこだわっています。それも強烈に。
だから当然、Tlalocの傘は日本で作っている。しかも、よくある最終工程だけ日本で手を加えて、「日本製」と名乗るようなインチキ(?)は一切ナシだ。
ちなみに、素材にだってこだわっている。
「サビ」が発生するような部材は一切使用していないし、生地だって傘職人から「いい生地を使い過ぎなんじゃないの?」と言われるくらいである。
(石突き)アルミ(メッキ加工)
(手元)アルミ(アルマイト加工・メッキ加工)
(本体:骨)
・止め鋲・・・真鍮
・上ろくろ、下ろくろ・・・真鍮
・ダボ(親骨と支え骨、ろくろと親骨の接合金具)・・・ステンレス
・上はじき、下はじき・・・真鍮
・露先・・・真鍮
・骨・・・カーボン
・中棒・・・アルミ
・「手元」「本体」「石突き」接合部分のネジ・・・真鍮
(本体:生地)ポリエステル(ユニチカ社製「タフレックス」)
さて、僕が「Made in japan」にこだわる理由は2つある。
ひとつは、Tlalocは日本でしか作れないから。Tlalocは3つのパーツ(部品)から構成されているので、一般的な傘と比べると、どうしても製造工程が増えてしまう。
製造工程の複雑さから熟練した技術も必要である。
かなりの手間暇もかけている。傘職人はもちろん、革職人、金属加工職人の手を経て、ようやく完成する「完全ハンドメイド」の商品だ。だから、海外では余程の大量生産でもしない限り、採算が合わないし、それに何よりも、技術の面で作れないだろう。
これが1つめの理由。
そして、理由はもうひとつある。
僕の「悪あがき」である。ご存知の通り、いまや多くの製造業がコストの面で海外に生産拠点を移している。何でもいい、自分の身の回りにあるモノを見渡して「商品タグ」を見てみてほしい。
その中で、どれだけのモノに「日本製」の表示を見ることができるだろう?
もちろん、傘も例外じゃない。市販の傘の9割以上は中国製やベトナム製である。
製造者の側からみると、グローバル化だの、効率経営だの、企業が生き残るために必要なのは重々承知している。
また、消費者の側からみても、単に「日本製」だから品質が保証されるわけじゃないのも承知の上である。同じ品質ならば外国で作られた安価なモノでいい、というのが本音だろう。当然である。
でも、でも、である。
僕は思うのだ。そうやって、どんどん日本から「モノづくり」の火が消えていってしまう・・・
やっぱ、それはマズいっしょ。
たしかに、日本の労働力は高い。
海外に目を向ければ、日本より労働力の安い国なんていくらでもあるだろう。
でも、そうやって安価な労働力を提供する製造国でモノを作り続ける。
その行き着く先にあるのは何なのだろう?
今、中国の労働力も高騰している。
かつて傘の製造拠点は韓国だったけど、労働力の高騰から中国へ。そして今では、ベトナムへと移りつつあるらしい。
傘だけじゃない。アパレル関係もそのようだ。いまや着物だって「ベトナム製」である。
だけど、遅かれ早かれベトナムの労働力だって高くなる。
そして、また次の製造国を探す・・・
こんなことを繰り返しているうちに、日本のモノ作りはいまや「風前の灯」になってしまった。
人は何かを失ってはじめてその大切さに気付くことがある。
最近だと、日本の食料自給率の低さが問題になっているけど、実は「モノづくり」も同じだ。
事実、わが国の傘作りは危機的状況である。職人の技術は、次の世代に受け継がれることなく、消え去りかけている。
このままだと、あと10年も経てば日本では傘は作れなくなってしまうだろう。
だから僕はひとりでも「Made in Japan」にこだわり続けるつもりだ。たとえそれが「悪あがき」だといわれたとしても、やっぱり「モノづくり」の火は絶やしてはいけないと思うからである。
だって、淋しいじゃないですか、自国では何も作れない国 ― ニッポンなんて。
え~、今日はついつい暑苦しいこと書いちゃいました。
次回はライトにいきたいと思います。
By 高橋学, 2009 年 11 月 24 日 @ 1:37 PM
いよいよですね~。
やっぱり地元のものを買って、
住民が支えていかないとね。
それが、21世紀型の新しい経済・社会・エコの根本になると
秘かに思っています。
楽しみにしています~。
By tanaka, 2009 年 11 月 24 日 @ 3:22 PM
> 高橋さん
いやいや、おかげさまで^^
何とかかんとかカタチにできました。
いろいろお世話様でした。
今後ともよろしくです!
田中
By cialis, 2009 年 12 月 11 日 @ 6:57 AM
Hello!