試作品でけた!(2)
えーと。前回に引き続き今日も試作品について書かせてもらいます。
僕の傘はいわゆる「多間傘」といって、骨の本数が16本あるものだ。
通常は8本だから倍である。
では、なぜ16本の傘にしたのか?
理由は2つある。1つはシルエットの美しさ。骨の本数が多いと、傘を開いたときのシルエットがとてもきれいな球体になるのである。それに、番傘のような和傘テイストを感じさせて、日本っぽい。これが気に入ったから。
もうひとつは強度の関係。傘の強度は、ある意味、骨の本数に比例するといってよい。8本より10本、10本より12本、そして、もちろん12本より16本なのだ。最近だと、24本なんてのが流行りで、実は僕もそうしようかなと迷いはした。でも、考えた末、やめた。
24本だと、どうしても傘自体が重くなってしまうし、機能面でもコストの面でも余計と判断してボツにしたのだ。
さて、傘の骨の話をしたい。傘の骨は大きく3つある。
1.中棒(傘の背骨。手元部分に延びる中心の骨)
2.親骨(露先に延びる生地が縫い付けてある骨)
3.受骨(親骨を支える骨)
と、まぁ、傘とはこういう構造になっている。この3つの中でとりわけ大事なのは親骨である。
なぜか?
傘の故障の大半は、この親骨の「曲がり」「折れ」が原因だからである。
要するに、親骨がヘボいと、壊れやすいのだ。そして、この壊れやすさとは、素材によるところが大きい。だから、安い傘が壊れやすいというのは素材がヘボいともいえるのである。
ちなみに、一般的な傘で親骨に使用される素材は次のとおり。
材料費の安い順から並べてある。
・スチール
・アルミ
・グラスファイバー
・カーボン
それぞれ次のような特徴を持つ。
スチールは強度はあるが重い。アルミはスチールよりも軽いが弱い。グラスファイバーは曲がりやすいが折れにくく軽い。そして、カーボンはグラスファイバーのさらにその上をいく、といった感じである。
では、僕の傘の親骨の素材は何か?